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Dynamics 365のMultiSelect オプションセット


Dynamics 365の「MultiSelect オプションセット」について確認します。
Dynamics 365では新規のフィールドを作成する際にデータの種類を選択しますが、「MultiSelect オプションセット」はそのデータの種類の1つです。似た名前で「オプションセット」というデータの種類がありますが、これはオプションセットの中から1つのオプションを選ぶことができるもので、「MultiSelect オプションセット」であれば、オプションセットの中から複数のオプションを選ぶことができます。

フォームからの見え方

「MultiSelect オプションセット」で作成したフィールドをフォームから確認します。
基本的には「オプションセット」と似ていますが、フォーカスを合わせると最初にテキスト入力ができることと、選び終わった後の表示のしかたに違いが出ます。今回は例として、オプションa,b,cが表示される「MultiSelect オプションセット」フィールドを作成し、フォームに配置しました。

Dynamicsのフォーム画面
このように、複数のオプションを選択した場合はセミコロンで区切って表示されます。

また、下図の通りテキスト入力からオプションを検索することもできます。
オプションセットの中身がとにかく多いときなどは、こちらの方が便利かもしれません。
Dynamicsのフォーム画面

ちなみにオプションセットにないテキストを入力した場合は、何も表示されません。
Dynamicsのフォーム画面

ビューからの見え方

「MultiSelect オプションセット」で作成したフィールドをビューに表示すると下図のように見えます。
フィルター機能については「オプションセット」のようにデータを絞り込めますが、並べ替えは利用できないようです。
Dynamicsのビュー画面

Dynamicsのビュー画面

同じビューをEXCELにエクスポートすると次のように表示されます。
EXCELから「MultiSelect オプションセット」フィールドの値を入力する場合は、値をセミコロンで区切って入力します。
DynamicsのExcelエクスポート画面

MultiSelect オプションセットの作成方法

フィールドを作成する際に、データの種類から「MultiSelect オプションセット」を選択します。
「オプションセット」と同様、既存のオプションセットを使用することができます。
Dynamicsフィールドの作成

気になった点

ワークフローや複数選択した状態での編集フォーム・グラフなどはサポートされていないようです。

その他

若干のコード開発を取り入れるだけで「MultiSelect オプションセット」から値を取り出したり、自動で値を登録したりすることが可能ですので、気になる点もそこそこカバーできるのではないかと思います。

例:「MultiSelect オプションセット」の値を確認し、選択肢”a”が含まれていればチェックを付ける
Dynamicsのビュー画面

例:「MultiSelect オプションセット」に自動で値(複数のオプション)を入力する
Dynamicsのフォーム画面

今まではごまかしごまかし表現してきた”複数選択ができるオプションセット”ですが、今後は「MultiSelect オプションセット」を積極的に取り入れていきたいです。

今回は以上です。ありがとうございました。

※文中のDynamics365画像はすべてバージョン9.0です