スタッフブログ

Windows 10 スタートメニューが開かないときの対応【2018/6追記有】


SCD プラットフォームビジネス エンジニアの新宅です。

間もなく2月になってしまいますが、年が明けてからは、初めてのブログ投稿です。皆様、本年も何卒よろしくお願いいたします。

ここ1週間ほどは非常に強い寒気が降りてきており、東京に雪が降ったことはご存知のことだとは思いますが、青森市も1/24(水)の夕方に最低-9.4度を記録しました。普段は冷えても-6度前後に留まる中、-10度近くまで気温が下がっているため、若干暖房の火力を普段より強めております。
暫くは最高気温も氷点下の日が続く見込みですので、皆様も水回りの凍結に十分に警戒してください。ちなみに、風呂保温機能付給湯器のあるご家庭では、ほとんどの機種について、風呂に入らない時も、浴槽に水を半分くらい溜めておくと、給湯器を凍結から保護することができます。(※お使いの機種の取扱説明書をご確認の上、お試しください。)

さて、本題に入ることにしましょう。今回は、Windows 10でスタートボタンをクリック・タップしても、反応が無い現象についてです。

Windows 10 スタートメニューが開かない現象について

Windows 10を継続利用していると、たまにスタートメニューが開かなくなってしまいます。実はこの問題は一度起きると厄介なもので、複数の原因が絡み合っていることすらあるようです。

スタートメニューが機能しない現象の内容例

下記のいずれかの現象が発生することがあります。

  1. スタートボタンをクリックすると、一度だけ、一瞬だけスタートメニューらしきものが見えるが、すぐに見えなくなってしまう
  2. スタートボタンを何度クリックしても、スタートボタンのロゴの色しか変わらず、スタートメニューが表示されない
  3. 起動してしばらくはスタートメニューが表示されるが、数分~数十分程度経過すると表示されなくなってしまう
  4. クリック後スタートメニューが表示されるものの、表示されるまで数十秒かかることがある

主な原因と回避策

  • Explorer.exeの部分的なクラッシュ
    上記に挙げたすべての現象で考えられる原因です。ただし、何度も、頻回に現象が発生している場合は、別の原因が引き金になっている可能性が非常に高いです。
    解決するには、Windowsを再起動するか、タスクマネージャーから「エクスプローラー」を再起動します。
  • タイルレイアウトのデータベース・キャッシュの破損
    上記のうち、1. 2. 4. の現象発生時に、真っ先に疑うべき原因です。スタートメニューの右側(非タブレットモード時)のタイルのレイアウトは内部的なデータベースによって扱われています。時々、アップグレードやアプリアンインストール等のタイミングでこれが壊れてしまうことがあります。
    この原因の場合は、バージョン 1511以上 かつ バージョン1709以下(→1803以降については後述) の、通常権限の コマンドプロンプト または PowerShell で、[tdlrecover.exe -reregister -resetlayout -resetcache]を実行すると直ります(※タイルレイアウトは初期状態にリセットされます。残したまま試行したい場合は、-resetlayoutオプションを抜いたコマンドでまずお試しください。)
  • アプリケーションやサービスによる競合
    上記のうち、2. 3. の現象発生時に、疑うべき原因です。特に、3. の場合はこの原因の可能性が高いと考えられます。セーフモードでは問題なく開けることも、この原因の特徴の1つです。
    例えば、DTCP-IPクライアントアプリ用の「smedio TV Suite サービス」や、Windows 7風のスタートメニュー等にカスタマイズする「Classic Shell」系アプリが動作していると起こりやすいものです。これらのシステムに深く関与するアプリが動作していないかを確認の上、動作していた場合にはサービスやアプリの終了を試してください。終了後に問題が発生しないようであれば、必要最小限の起動に留めるか、使用の中止、または提供されている場合は当該アプリのバグ修正版のアップデートを検討してください。(※一例として、「smedio TV Suite サービス」についてはバグが修正されるような動きはありませんでした。残念。常に必要なものではなく、DTCP-IPで視聴時のみ必要なため、その時だけ立ち上げることにしました。)
  • 端末のスペックが低い
    特に、4. の現象発生時の原因となるものです。
    古いPCに多いのですが、HDDの読み取り速度の遅さや、C2D等のCPUによる遅さなどによって、単純に開くのが遅くなっている可能性があります。不安な場合は、[tdlrecover.exe -reregister -resetlayout -resetcache]コマンドを実行したり、Windows 10をリセットしたりすることが有効な場合がありますが、実際には効果が無いことが大半でしょう。リセット等を実施してもなお、あまりにも時間が掛かる場合は、SSDに変更したり、PCをより良い性能のものに買い替えしたりすることをお勧めします。
  • ユーザープロファイルの破損
    滅多にない現象ですが、Windows XPの頃からまれに発生することがあり、各所の動作の安定性に影響を及ぼす原因です。
    解決するには、新しく管理者ユーザーを作り、ドキュメント等をコピーします。新しいユーザーで問題が無いことを確認した後、古いユーザーを削除します。もしくは、バックアップしてからWindows 10リセットします。

まとめ

すでに上述しておりますが、スタートメニューが開かないなどの問題は、上記のように複数の要因が考えられるため、一度起これば厄介な現象です。
問題が起きた時のために、個人用端末ではドキュメントフォルダ等の保存先をOneDriveにセットしておくと、Windowsのリセットについても、より簡単に楽に進められるようになるかもしれません。

追記:バージョン1803以降について

バージョン1803以降では、「tdlrecover.exe」がゴッソリ削除されてしまったようで、このコマンドが使えなくなってしまいました。
まだ問題多いのにどうしろというのだ。