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津軽三味線の成り立ち


皆さんこんにちは。
今回のブログを担当致しますS.Y.です。
私は4月1日に入社し、ブログ投稿は今回が初めてとなります。

私は趣味で「津軽三味線」をやっています。
ということで今回は津軽三味線の成り立ちについて自分なりにまとめてみました。

三味線の起源

三味線の原型は、沖縄の三線と言われています。
三線が徐々に北へと伝わり、各地域の文化によって少しずつ構造や材質、演奏スタイルを変え、青森へと伝わりました。
そのため、津軽三味線は三味線文化の中では比較的歴史が浅いようです。

青森に伝わった三味線は、始めに目が見えない人達の職として広まりました。
門付(かどづけ)”といい、家々を回って、門の前で三味線を弾き、お金をもらって生計を立てていたそうです。

どのようにして、それまでの三味線から津軽三味線へと変化したのか。
その成り立ちにはついては諸説ありますが、門付の文化をもとにした話をよく耳にします。

門付から生まれた演奏方法”叩き”

門付は家の門の前、つまり外で演奏するので、家の中までしっかり音が通るような音量が必要です。
もしくは、同じように門付をする他の奏者よりも目立つため、音を大きく出そうとしたのかもしれません。
そうして音の大きさを求めた結果、津軽三味線の特徴である”叩き”の奏法が生まれました。

通常、弦楽器は”弾く”ものですが、津軽三味線は”叩き”ます。

撥で弦を捉えると同時に、三味線の胴に撥を強く打ち付け、弦が弾かれた音と打音を同時に鳴らします。
ざっくりとしたイメージですが、太鼓の音に音程がついたような感じです。
こうすることで他の三味線よりも遥かに大きな音で演奏することができます。

三味線本体の変化

叩き奏法に対応して、三味線本体も変化しました。

>太棹三味線
奏者達はより音を大きくするために、三味線の中では最も大きな太棹三味線という三味線を好んで使うようになりました。

>三味線の胴の皮
叩きの衝撃に耐えるため、胴に張っている皮を、それまで使っていた猫の皮から犬の皮に変えました。

>鼈甲撥
撥も叩きの衝撃に耐えるため、鼈甲(べっこう)が使われるようになります。
また、叩きやすいように他の三味線の撥より小ぶりなものになりました。

このようにして叩きの奏法と、それに対応した構造・素材の三味線が作られ、津軽三味線と呼ばれるようになりました。

まとめ

簡単ではありますが、津軽三味線の成り立ちについて書かせていただきました。
その中でも叩きの奏法は津軽三味線の最大の特徴ともいえるので、もし津軽三味線の演奏を聞く機会がありましたら、叩き奏法に注目してみてください。

次回も津軽三味線に関する情報をお届けしたいと思っております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!