はじめまして。4月に入社いたしました佐々木と申します。
どんな内容にしようか迷った結果、「温泉」について書いていきたいと思います。

私の祖父母が温泉好きで、幼い頃から家族で温泉に浸かりに行っていました。年をとった今では自分の意思で温泉へ行くようになってしまいました。
ブログ自体書くことが初めてなので、拙い内容ではございますが、お付き合いいただければ幸いです。

温泉大国日本

日本は世界的に温泉大国と言われるほど、豊富な温泉資源に恵まれた国です。源泉数は2万7000本以上、湧出量も毎分260万リットルを超え、特に火山帯に沿って多くの温泉地が点在しています。
全国に3,000以上の温泉地が点在し、古代から現代に至るまで、温泉は日本人の暮らしと深く結びついてきました。
日本の温泉の歴史を時代・地域ごとにたどりながら、泉質と効能、最新の人気温泉ランキング、そして青森県の名湯についてご紹介します。

日本の温泉の歴史

古代~中世:神話と信仰の湯

日本最古の温泉記録は『日本書紀』に登場する道後温泉(愛媛県)や有馬温泉(兵庫県)。神々や天皇が病を癒すために訪れたとされ、温泉は「神の湯」として神聖視されてきました。平安時代には貴族の間で温泉が広まり、鎌倉・室町時代には武士や庶民にも湯治文化が浸透します。

江戸時代:庶民の癒しと娯楽

街道の整備により、庶民も温泉地を訪れるようになり、草津温泉(群馬県)別府温泉(大分県)が湯治場として人気を集めました。温泉番付や湯治指南書も登場し、温泉は庶民の健康と娯楽の場として定着します。

近代~現代:観光と医療の融合

明治以降は西洋医学の影響で温泉の効能が科学的に分析され、鉄道の発達とともに観光地としても発展。昭和には「国民保養温泉地制度」が創設され、温泉は国民の健康資源としての地位を確立しました。

泉質と効能

日本の温泉は、地質や火山活動の影響により多様な泉質を持ち、それぞれに異なる効能があります。環境省の定義によると、療養泉は以下の10種類に分類されます。

泉質名 主な効能 特徴 代表的な温泉地
単純温泉 神経痛、筋肉痛、疲労回復 刺激が少なく、肌に優しい。高齢者や子どもにも適する。 箱根温泉(神奈川)、青荷温泉(青森)
塩化物泉 冷え性、関節痛、切り傷 塩分が皮膚に膜を作り、保温・保湿効果が高い。 別府温泉(大分)、和倉温泉(石川)
炭酸水素塩泉 美肌、皮膚の洗浄、やけど 皮膚を柔らかくし、角質を落とす「美肌の湯」。 嬉野温泉(佐賀)、下呂温泉(岐阜)
硫酸塩泉 動脈硬化、高血圧、外傷 血行促進や傷の治癒を助ける。飲泉にも用いられる。 山中温泉(石川)、秋保温泉(宮城)
二酸化炭素泉(炭酸泉) 高血圧、心臓病、血行促進 炭酸ガスが皮膚から吸収され、血管を拡張。 長湯温泉(大分)、七里田温泉(大分)
含鉄泉(鉄泉) 貧血、冷え性、更年期障害 鉄分を含み、空気に触れると赤褐色に変化。 有馬温泉(兵庫)、不老ふ死温泉(青森)
含よう素泉 動脈硬化、慢性皮膚病 よう素を含み、殺菌作用がある。比較的珍しい泉質。 湯河原温泉(神奈川)など一部地域
硫黄泉 皮膚病、糖尿病、高血圧 独特の硫黄臭があり、殺菌・解毒作用が強い。 登別温泉(北海道)、草津温泉(群馬)
酸性泉 水虫、皮膚病、慢性湿疹 強い殺菌力があり、刺激が強いため注意が必要。 万座温泉(群馬)、酸ヶ湯温泉(青森)
放射能泉(ラドン泉) 痛風、リウマチ、自律神経失調症 微量の放射線を含み、新陳代謝を促進。 三朝温泉(鳥取)、増富温泉(山梨)

このように、日本の温泉は泉質によって効能が大きく異なります。旅の目的や体調に合わせて、最適な温泉地を選ぶことで、より深い癒しと健康効果を得ることができます。

全国の人気温泉地ランキング(2025年版)

観光経済新聞社が主催する「にっぽんの温泉100選」第38回(2024年12月発表)によると、2025年の人気温泉地トップ5は以下の通りです 。

1. 草津温泉(群馬県)

強酸性の硫黄泉で殺菌力が高く、「湯畑」が象徴的な名湯。

2. 道後温泉(愛媛県)

日本最古の温泉の一つで、歴史ある「道後温泉本館」が有名。

3. 下呂温泉(岐阜県)

アルカリ性単純温泉で「美人の湯」として知られる。

4.別府八湯(大分県)

源泉数・湧出量ともに日本一。多様な泉質が楽しめる。

5.有馬温泉(兵庫県)

鉄分を含む「金泉」と炭酸水素塩泉の「銀泉」が特徴。

これらの温泉地は、泉質の良さだけでなく、歴史や景観、宿泊施設の充実度でも高く評価されています。

青森県の温泉

弊社所在地である青森県も屈指の温泉地として有名で、自然の中で心身を癒せる個性豊かな温泉地が点在しています。
実際にいくつか紹介したいと思います。

酸ヶ湯温泉(青森市)

  • 泉質:酸性・含硫黄泉
  • 効能:神経痛、皮膚病、糖尿病など
  • 特徴:江戸時代から湯治場として知られ、総ヒバ造りの「千人風呂」が名物。国民保養温泉地第一号に指定された。

浅虫温泉(青森市)

  • 泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
  • 効能:冷え性、神経痛、婦人病など
  • 特徴:平安時代から続く古湯で、「東北の熱海」とも呼ばれる。

黄金崎不老ふ死温泉(深浦町)

  • 泉質:含鉄-ナトリウム-塩化物強塩泉
  • 効能:冷え性、腰痛、皮膚病など
  • 特徴:日本海に沈む夕陽を眺めながら入浴できる絶景露天風呂が人気。

おわりに

日本の温泉は、自然の恵みと長い歴史に育まれた文化遺産です。泉質によって効能が異なるため、目的や体調に合わせて訪れる温泉地を選ぶのも楽しみの一つです。
次の旅では、全国の名湯や青森の秘湯を訪れ、心と体をゆっくりと癒してみてはいかがでしょうか。

個人的に次に行きたい温泉は指宿温泉(鹿児島県)で、有名な砂風呂を堪能しつつ焼酎の蔵元でも巡って見たいと思います(笑)。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

株式会社ページワン

〒030-0823
青森県青森市橋本二丁目13-5 グランスクエア青森 6F