皆さんこんにちは、進藤です。
今回はこれまでのブログでも何度か触れていた津軽三味線の大会に出場してきたので、
大会の概要と、私自身の結果についても少しだけ書かせていただきます。
津軽三味線世界大会とは
毎年ゴールデンウィークに青森県弘前市の弘前市民会館で開催される津軽三味線の技量を競い合う大会です。
弘前市民会館は弘前さくらまつりで有名な弘前公園内にあり、大会自体もさくらまつり期間に開催されますが、
残念ながら例年ゴールデンウィークには弘前公園の桜はほとんど散ってしまっています。
津軽三味線の全国規模の大会は、青森県で行われる津軽三味線世界大会以外にも、
滋賀県で行われる津軽三味線津軽民謡全国大会や、大阪府で行われる全国津軽三味線コンクール大阪大会などなど、
開催地と開催時期が異なる大会がいくつか存在しますが、津軽三味線世界大会はその中でも比較的出場者数が多い大会です。
また、海外から出場者も毎年数名います。
津軽三味線世界大会の歴史
津軽三味線世界大会(旧大会名:津軽三味線世界大会)は1982年に第1回大会が開催されました。
津軽三味線の大会の中で最初に開催された最も歴史ある大会で、今年の大会が43回目でした。
創設者は山田千里(やまだ ちさと、1931年10月10日 – 2004年4月12日)という青森県西津軽郡鰺ヶ沢町出身の三味線奏者で、
山田流という流派の家元でもありました。
津軽三味線世界大会の位置づけとして、過去に以下のように説明されたことがあります。
津軽三味線の普及と技術の向上、プロ演奏者の育成と人材の発掘、またプロを目指す方の登竜門として、本大会は確固たる地位とその役目を担った大会です。
引用:津軽三味線世界大会HP
ということで、津軽三味線世界大会は、まだ津軽三味線を始めたばかりの小学生から、
現役のプロ奏者として活動する方まで多くの津軽三味線奏者が参加する大会です。
種目と階級
津軽三味線を始めて1年くらいの方からプロ奏者まで出場するので、大会ではそれぞれのレベルに合わせた階級が存在します。
また、団体戦、唄付け、曲弾きの3つの種目があります。
団体戦
津軽三味線世界大会では、津軽三味線による合奏のレベルを競う団体戦もあります。
団体戦は出場人数によって2つの階級に分かれています。
人数が11人以上の団体
人数が5人以上10人以下の団体
どちらも時間制限は4分で津軽民謡を基調とした楽曲を演奏します。
唄付け(個人)
唄付けとは、唄い手の唄に合わせて三味線で伴奏を付ける演奏スタイルのことです。
大会では実績のある津軽民謡歌手の方が実際に唄ってくださるので、その唄に合わせてどれだけよい伴奏ができるかを競います。
ちなみに「よい伴奏」というのは少し曖昧な表現ですが、津軽民謡の独特なリズムをしっかりとらえて、
唄い手が唄いやすいと思える伴奏がよい伴奏とされています。
厳密なルールも存在しますが、かなり感覚的な部分も多いため唄付けは難しいです。
唄付けには2つの階級が存在します。
津軽五大民謡の唄付け伴奏が出来る中級~上級者
課題曲は大会直前に発表されます。
津軽じょんから新節の唄付け伴奏が出来る初級~中級者
こちらは最初から課題曲が決まっています。
曲弾き(個人)
曲弾きとは、津軽三味線1本で演奏するスタイルのことです。
唄が主役の唄付けに対して、こちらは三味線が主役なので、より複雑で難易度の高いフレーズで構成された曲を演奏します。
課題曲の指定は特にありませんが、出場者のほぼ全員が津軽じょんから節の曲弾きを演奏します。
曲弾きには3つの階級が存在します。
上級者向けの階級で、制限時間は4分です。
中級者向けの階級で、制限時間は3分です。
初級者向けの階級で、年齢別にジュニア、ユース、ミドル、シニアの4つの階級に分かれています。
制限時間は2分30秒です。
初めて大会に出場する方はまず個人C級から出場して、入賞したら1つ上の階級に上がっていくという流れがありますが、
どの階級に出場するかは個人の判断なので、最初から個人A級に出場する方もいます。
ある階級で優勝すると、次からはそれより上の階級で出場しなければいけないルールがあり、個人A級は3連覇すると殿堂入りとなります。
大会の結果と来年に向けて…
私は個人B級に出場しました。
今年は入賞することを目標に練習してきましたが、本番直前でかなり緊張してしまい、本番では目立ったミスが多く、
入賞することはできませんでした。
特に「勘所(かんどころ)」という弦を指で押さえる位置を外してしまうことで音程を外してしまうミスが多かったので、
来年の大会に向けて音程を外さないよう練習していきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。