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Azure OpenAI を自社AI として活用する実践例①


みなさまこんにちは!

今週のブログはO.Mが担当します。

前回の記事では、Azure OpenAI Service を自社AIとして活用する方法についてご紹介しました。
Azure OpenAI Service を「自社AI」としてカスタマイズする方法

今回はこの「自社AI」の具体的な活用方法についてお話ししたいと思います。

はじめに

今回デモを行うために、以下の構成のチャットボットを作成しました。

Azure Blob Storage に格納したページワンのホームページをテキスト化したデータをもとに、Azure AI Search(旧名称は Azure Coginitive Search)のインデックス作成し、Azure OpenAI Service のGPT-3.5モデルと連携させます。
チャットボットとの対話はTeams のチャットやスレッドで行います。

この構成のチャットボットを作成することで、
弊社のホームページに掲載された情報を回答できる AI チャットボットが利用できるようになります。

Azure OpenAI で利用できるGPTモデル(GPT-3.5 や GPT-4)の効果的な活用方法の一つとして、「文章作成の補助」や「アイディア出し」があげられます。

今回は「自社AI」チャットボットで、メール文章の作成作業を試してみた様子をご紹介します。

メール文章の作成

弊社は今年の8月に青森本社が移転しました。本社移転のお知らせメールの文章を AI に考えてもらおうと思います。

以下のように、チャットボットにプロンプト(AIへの指示を行う文章)を Teams のチャット上で送信します。
「ページワン青森本社の移転についてお知らせするメールを顧客に送信します。メールの件名と文章を作成してください。」

すると、このようにメールの件名、文章を作成してもらうことができました。

※この回答に使われた移転先の住所や移転日時などの情報は、
弊社のホームページのデータとして Azure AI Search のインデックスに読み込んだ情報になります。

ここからさらに「お客様にお送りする文章なので、もう少し丁寧な文体で作成してください」など、文体の修正をお願いすることも可能です。

チャット形式でやり取りが可能なので、一回のメッセージで思うような回答が生成されない場合でも、
対話を重ねることで必要な文章作成を AI にアシストしてもらうことができます。

まとめ

今回は「自社AI」を使用して、文章作成を行う様子をご紹介させていただきました。

Azure AI Search などの Azure の他サービスを連携せず、Azure OpenAI Service のみをそのまま利用する場合、
AIのトレーニングデータだけをベースに回答が生成されるため、
今回のような自社の情報を使用して文章作成を行うには、プロンプトで移転先の住所や日時などを伝える必要があります。

Azure AI Search を連携することで、インデックスに登録されている自社の情報を検索し、
検索結果をもとに AI が回答を生成するため、AIに渡すための情報をいちいち人の手でまとめる必要もありません。

このように予め自社のデータをAzure OpenAi Service で利用できる構成を用意することで、
Azure OpenAI Service の高性能な AI モデルを利用しながら、
自社情報をもとにした文章生成や文書検索などを行うことが可能になります。

また次回も自社AIの活用方法についてご紹介したいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました!