社歴は浅いですが年は食っている平井と申します。
今回初めてブログを書かせていただきます。
特に趣味と言えるようなものもありませんので、昔読んだ本について、思いついたままに書かせていただこうかと思います。
【ブトレリアンジハード】
さて、高校生の頃でしょうか?フランク・ハーバードの『砂の惑星』シリーズが流行っていたように思います(たぶん)。
半村良の『亜空間要塞』か『亜空間要塞の逆襲』の中で、登場人物が「あんなに面白いSFは読んだことがない」といった趣旨のことを言っていたので、それならば読んでみようかと思ったわけです。
で、面白かったか?
その頃は、そんなに面白とは思わなかったです。ベネゲセリット修道会がリザン・アルーガイブだからクイサッツ・ハデラッハだかを生み出そうとして、メランジがなけりゃ長生きできないし、計算できないし、ギルドの宇宙船は飛ばせないし、救世主も生まれないんだよで、色々と大変な話しだったような気がするのですが、なんか最後は砂虫と一体化して3000年も皇帝やってたような話し。
うん、こう書くと、やはり面白そうじゃないですね。
でも、しばらく経ってから読み返してみたら、これが、面白い。
どこが面白いのかと言えば、やはり、その緻密に構成された世界が面白いのかな、と。
例えば、詳しくは語られないのですが、昔々、ブトレリアン・ジハードという機械知性と人類との戦争があって、それ以来、人類社会では計算機の利用は禁止されている、と。
そこで生み出されたのがメンタートと呼ばれる人間計算機。これがまた、計算能力を高めるためにメランジを必要とするんですね。
【バーサーカー】
機械知性と人類との戦いといえば、フレッド・セイバーヘーゲンの「バーサーカー」シリーズがありましたね。『赤方偏移の仮面』なんてタイトルがかっこいいじゃないですか。
バーサーカーというのは、遥か昔にどこかの星間帝国が作った知能と自己増殖力と進化力を持った自動兵器。
とにかく生物をみかけると、これを滅ぼそうとする面倒くさい存在です。
【電卓文明】
生物に敵対的な機械知性というと、グレゴリー・ベンフォードの『夜の大海の中で』から始まる「銀河の中心」シリーズもありますが、これは暗い話しが多かったような気がします。「この宇宙は電卓の化け物に支配されているのか」的な発言があったように思うのですが、今になって思えば、パソコンが普及するより前に書かれた話しだったなぁ、と。
なんで電卓文明が有機文明に敵対的だったのかが思い出せないのですが、このシリーズの解説によれば、機械文明と有機文明が相容れないものという設定はキリスト教的二元論によるものではないかとかなんとか。そう言われても、よくわかりませんけど。
【Daisy, Daisy】
機械知性といえば、近頃AIが流行ってるようですね。第三次ブームでしょうか?昔はAIというと、Lispとかいう言語でなにやらカッコだらけのプログラムを書くものだと思っていたのですが、近頃ではCognitive Servicesなどというクラウド・サービスでAIが提供されており、”Open the Pod bay doors, HAL”と入力すれば”I’m sorry Dave, I can’t do that”くらいの受け答えはすぐにできちゃうと。あ、いや、その程度は別にAIである必要性はまったくありませんけど。
ということで、やはりAIといえばHAL9000ですよね。
次回はシンギュラリティと神の誕生について書いてみようかと思います。
ありがとうございました。