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Surface Pro付属のOffice Premiumのライセンスでハマった話


プラットフォームビジネスユニットエンジニアの新宅です。
青森も真夏は涼しかったのですが、最近また暑さが厳しい日が続いています。
蒸し暑く、外に出ると汗が止まりません…

Officeプリインストール型ライセンスについて

さて、New Surface Proを個人的に購入した話は過去の記事にて触れましたが、国内版のLaptop以外の現行Surfaceには、Office Premiumがプリインストールされています。ちなみに、Surface Laptopの場合は、Windows 10 Sというストアアプリ限定の機能制限版Windows 10に変更されているだけではなく、OfficeもOffice Home & Business 2016という下位エディションに変更されています。

この2つの違いを軽く説明しますと、個人向けOffice 365の1年無料お試しと、Office アプリケーションの継続型機能更新がPremiumだけについており、デバイスを破棄・譲渡するまでは無期限にサポートされます。一方で、2016と書かれている方は個人向けOffice 365の1年無料お試しが付いておらず、Office アプリケーションも2016のまま10年間サポートされる従来型のものとなります。2016固定の従来型ライセンスには、他にもいくつかエディションがありますが、PowerPointやAccessなどの有無の差程度で、ライセンス形態そのものは大きく変わりません。

ライセンス認証には期限があるが初期不良交換期間内に認証してはいけない

まず、プリインストール型Officeのライセンス認証は、初回起動した日から30日以内に認証をしなければなりません。31日目以降、認証されていない場合は認証するまでは使用不可能になります。

また、ご存知の方も多いかとは思いますが、Office 365または2013以降のバージョンでは、再インストール用のメディアが付属しません。そのため、Microsoft アカウント(旧Windows Live ID)の情報にライセンスの所持情報も紐付ける形に変更されました。再インストールが必要なときには、このアカウントでログインして、インストーラーの取得やライセンス再認証を行う仕組みです。この仕組みの関係で、返品交換時のライセンス持ち逃げを防ぐために、「初期不良交換期間内でもOfficeのライセンス認証を通している場合は返品交換不可」というケースが多いのでご注意ください。

Office Premiumの30日ライセンス認証待ち状態の時にOffice 365にサインインしてはいけない(一部例外あり)

ここが1番、何気にハマりやすいところなのではないでしょうか。
実はOffice Premiumは、「Office 365に接続した瞬間にOffice 365 ProPlusライセンスで認証してしまう」という仕様があります。

弊社でも、Office 365を売る立場ですから、Office 365 ProPlusが使えるOffice 365 Enterpriseのアカウントを所持・運用しています。
OneDrive for Business, SharePoint Online, Exchange Online, Microsoft Teams, Skype for Business, …と多くのサービスを業務用メインに使用しているため、初期不良交換期間内に先延ばしにしていたライセンス認証待ちの状態で、ある日Outlookを使ってExchange Onlineのメールと予定表を見ようとOffice 365にサインインしました。
「さて、いつも通り使おうか」と思ったその時、「ライセンス認証済み」の文字が。

アレレ???まだPremiumのライセンス認証はしてないぞ???」と思い、コマンドプロンプトでOfficeのライセンスキーを確認することに。
そこで初めて「Office 365 ProPlusライセンスによって認証されている」ことが判明しました。
「明らかにPremiumより365 ProPlusのほうがライセンス的に上だよな…?(アプリの数がProPlusのほうが多い)」「再インストールはライセンスを通さないと出来ないしどうしよう?」と思いながら調べていたら、Microsoft アカウントのOfficeライセンスを閲覧するWebページでプロダクトキーを入力できるフォームを発見。

これで無事、個人のライセンスでOffice Premiumの認証を通せました。Surface Pro側のOfficeアプリケーション側でも、個人用のMicrosoft アカウントと会社用のOffice 365 Enterpriseのアカウント2つでサインインしたところ、2つのライセンスキーで認証された状態になりました。実質ProPlusの内容でPremiumを上回っているため、見た目ProPlusで認証された状態と変わりませんが、何かあってProPlusが消失した場合でも、Premiumに含まれている部分はライセンス認証済みのままで使えるようになりました。めでたしめでたし。

まとめ

Office 365のライセンス認証は相変わらずややこしいので慎重にするべきです。他にも、「一度紐付けたMicrosoft アカウントを別のアカウントには変更できない」といった罠(?)も多いので、本当に注意してください。

また、企業にとっては継続的に機能更新したくないケースもあるかと思いますので、2016のような固定バージョンと、Office Premiumを含めたOffice 365の違いを覚えておけば役に立つのではないのでしょうか。

ここまでお読みいただきありがとうございました。来週の記事も是非お読み下さい。(なおネタは未定)