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Azure OpenAIを活用した外国語学習方法


こんにちは。
今回のブログ担当はO.Mです!

今回は、Azure OpenAI を利用して、外国語学習を効果的に行う方法について考えてみました。

習熟度レベルの設定

Azure OpenAI で外国語の学習をするにあたり、
まずは自分の習熟度をモデルに伝えて、学習状況に沿った問題を生成してもらう必要があると考えました。

そこで、どのように習熟度レベルを伝えるべきかを GPT-4o に質問し、初級〜ネイティブまでのレベルを作ってもらいました。
私はこれまでK-POPとAIに関する記事をいくつか投稿していましたので、今回の学習言語は「韓国語」にしました。

GPT-4o が生成した、学習者の習熟度レベル:

初級(Beginner)
・ハングルを読めるが、基本的な単語やフレーズしか理解できない。
・簡単な自己紹介や日常の挨拶ができる。
・基本的な語彙や文法構造(例えば、主語+述語)の理解に焦点を当てる。
・聞き取りは簡単な単語やフレーズに限られる。

初中級(Lower-Intermediate)
・基本的な会話ができるが、複雑な文法や長い文章はまだ難しい。
・日常生活でよく使う表現やフレーズをいくつか知っている。
・簡単な文章を作成したり、短い会話を理解できる。
・リスニングでは、ゆっくり話されるときに基本的な内容を理解できる。

中級(Intermediate)
・日常会話がある程度でき、一般的なトピックについて話せる。
・過去形や未来形などの文法を使いこなし、敬語もある程度理解している。
・韓国語で簡単なエッセイやレポートを書ける。
・ニュースやラジオをある程度理解できるが、まだ難しい表現には戸惑うことがある。

上級(Upper-Intermediate)
・さまざまなトピックについて流暢に話すことができるが、まだ細かいニュアンスを捉えるのが難しいことがある。
・複雑な文法構造を理解しており、正確に使える。
・韓国語の本や新聞記事を理解し、要約できる。
・韓国語でのディスカッションに参加し、意見を述べることができる。

上級(Advanced)
・ほとんどの状況で流暢に会話でき、複雑な話題でも問題なく話せる。
・韓国語の慣用句やことわざも理解し、使える。
・文学作品や専門的な文章を読むことができ、分析や批評も可能。
・ネイティブとほぼ同じレベルでコミュニケーションを取れるが、文化的なニュアンスや特定の地域方言には少し苦労することがある。

ネイティブレベル(Near-Native/Native)
・あらゆる状況で流暢かつ正確に話すことができる。
・韓国語の全ての文法構造や語彙、文化的なニュアンスも完璧に理解している。
・韓国語を母語とする人と同じレベルでコミュニケーションが取れ、専門的な議論にも参加できる。

システムプロンプトの中でこのようなレベル設定を行った上で、実際の学習方法を考えていきます。

Azure OpenAI を使った学習方法

学習者のレベルに合わせた、Azure OpenAI を使った学習方法を試してみます。
具体的な利用方法を2つご紹介します。

文章の翻訳練習:
短い文章を出題してもらいます。
ユーザーが文章を翻訳し、答え合わせをしてもらいます。
今回は初級レベルでの翻訳問題を3問出題してもらいました。

このように問題が出題されます。
実際に初級者レベルである私も理解できるような、かなり初歩的な単語やフレーズが出題されています。


自分の回答を送信します。


答え合わせをしてもらいます。

単語テスト:
翻訳問題と同様に、レベルを指定して単語テストを作ってもらいました。


答えはユーザーが回答した後に出力するようプロンプトで指示しました。

「食べ物に関する単語」や「買い物に関する単語」、「ビジネス用語」など、テーマを指定してテストを作ってもらうこともできました。

まとめ

このように Azure OpenAI を活用することで、学習者の習熟度に合わせた外国語の学習ができました。
細かい不明点や疑問も全て質問することができるので、まるで自分専用の先生のように、学習のサポートをしてもらえる所が大きなメリットではないでしょうか。

今回ご紹介した方法の他にも、
ライティングの練習や、マルチモーダルな活用方法としてはスピーキングの練習方法も考えられるでしょう。

皆さんもぜひ外国語の学習に Azure OpenAI を使ってみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!