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セミアマチュアの書道家が準師範資格取得を目指すリアルな練習風景


皆さんこんにちは!Y.Mです。

今日は、私の完全プライベートな話になりますが、習い事の書道について練習の様子をご紹介します。

練習の様子

今回は準師範に合格するための練習になります。事前に課題が決められており、楷書・行書・草書・隷書・かなの5種類を提出します。
半切(約136cm×34.5cm)という大きさの紙に書きますので、下記写真のように床に敷き、座って書きます。

【用語解説 by Copilot】

  • 楷書(かいしょ)
    • 特徴: 楷書は、最も基本的で整った書体です。文字が均整が取れており、読みやすく、筆画がはっきりしています。楷書は、基本的な筆順や構造を学ぶのに最適な書体です。
    • 使用場面: 現代では公式文書や教科書、看板などでよく使われています。
  • 行書(ぎょうしょ)
    • 特徴: 行書は、楷書よりも流れるような筆致を持ち、筆画が連続的で柔らかい印象を与えます。楷書のように整然としていないものの、比較的読みやすいです。
    • 使用場面: 手紙や日常的な文書、書道作品などでよく使われます。楷書と草書の中間的な書体です。
  • 草書(そうしょ)
    • 特徴: 草書は、筆跡が非常に流動的で装飾的です。文字が連結しているため、一見すると非常に難解に見えることがあります。草書は、筆の動きが重視されるため、美しさが求められます。
    • 使用場面: 書道作品や芸術的な表現で使用されることが多いですが、日常の文書にはあまり使われません。
  • 隷書(れいしょ)
    • 特徴: 隷書は、漢字が発展する過程で楷書に変わる以前の書体で、筆画が平らで、少し装飾的な要素があります。古代の文字であるため、漢字の歴史を感じさせる書体です。
    • 使用場面: 主に古文書や碑文などで見られ、現代では歴史的な文献や芸術作品などで使用されます。

作成過程

作成過程は大まかに練習と本番の2つしかありません。練習方法は、単純に納得できるまで書き続けるしかないのですが、ただ書き続けていても上手にはなりません。
自己流の練習方法となりますが、下記手順に沿って進めています。

①文字の形・書き順を覚える

行書・草書・隷書になると字の形が変わり、書き順も複雑になるため、最初に覚える必要があります。
また、字体を表現するために時には勢いで書くこともあるため、一番重要な作業になります。

②半紙に書く

いきなり本番用の紙に書くのではなく、まずはインプットした文字の形を半紙に書いてアウトプットします。
半切以上の大きさの紙となると1枚あたりの値段が高くなり、早々に書いたために失敗して紙を無駄にすることが無いように気を付けています。

③本番と同じ大きさの練習用紙に書く

本番と同じ大きさの紙に書き、文字全体のバランスを確認します。
今回は全ての文字が同じ大きさですので、全体的に均等に書けているのか、線の太さや画数が少ない漢字と多い漢字の大きさは同等であるかを確認します。
気を付ける点は多くありますが、手本と同じように書くことを目指します。

④本番用紙に書く

最後は納得できるまで書くのみ!
書く以外に気を付けていることは、途中で墨を切らさないこと※、本番用紙の性質を理解して筆に含む墨の量を調節することです。

※作品を作るにあたり、書いている途中で墨が無くなったので継ぎ足しで作った墨で続きを書くのは NG です。
途中まで書いた字の墨と同じ墨を作ることはできませんし、墨の色が違うと作品の一体感も損なわれてしまいます。

⑤提出

最後に郵送して提出となります。

※個人作品だと、最後にハンコを押し、表具師の方にお送りして作品にしていただきます。

愛用品紹介

私の書道人生を支えている愛用品たちを紹介します。

〇筆

現在使用している筆は2種類ありまして、字体によって使い分けています。

・馬毛+イタチ毛の混毛筆(右)・・・ 楷書・行書・隷書
・羊毛筆(左)・・・ 草書

ちなみに、筆は消耗品ですので遅くても半年に1回は取り換えます。
使っていくと紙と擦れる外側の毛がすり減り、墨含みが悪くなって筆先が割れることにつながってしまいます。

〇硯

先生から譲り受けた中国の硯を愛用しています。

〇文鎮

南部鉄器の文鎮です。旅行先で購入したお気に入りの品です。
ほかにも通常の銀色の長い文鎮も使いますし、書く文字によっては小さいサイズの文鎮を使用することもあります。

〇墨(固形墨・液墨)

墨液は呉竹の紫紺系を使用しています。
固形墨はいただきものと先生が愛用している固形墨を使用させていただき、理想の完成形に近づけられる墨を都度使い分けています。

まとめ

一通りの流れをご紹介しましたが、何か特別なことをしているわけではなく、小学校の書道の時間と同じようなやり方で練習をしています。
黙々と続ける作業ですので、面白さや楽しさは少ないですが、良い作品ができたときの達成感は非常に大きいです。
書はいつから初めても良い習い事です。もし興味のある方はペン字や写経などから初めても良いかもしれません。

【おまけ】文字がきれいに見える書き方

下記ポイントを押さえるだけで簡単に字がきれいに見える書き方がありますのでご紹介します。

①横画は右上がりに(右上がり六度法)

横画を六度だけ右上がりに書くことで美しく感じられるというルールがあります。
また、一画目が横画の場合だとより右上がり六度法の強みを生かせます。

②右下へのはらいは長めに(右下重心法)

右下の画を下げて長めにすることで文字のバランスをとる方法です。
右上がり六度法と併用することでよりバランスが取れやすくなります。

③間隔は均等に(等間隔法)

平行線が複数ある場合に等間隔法を意識すると美しく見えます。

④線の長さ

文字の中には、一番長い線と短い線があります。
長い線を短く書いたり、短い線を長く書くと文字のバランスが崩れてしまいますので、一度チェックしてから書いてみましょう。

以上の4つを意識してみてくださいね。

最後までご覧いただきありがとうございました!